しかし,それら内へ取り入れたものを醸成する作業,つまり自分自身の考えを思考により組み立て作り上げるという作業はほとんど行っていないのではないだろうか.それ無しには,いつまでたっても自分は他人の考えを反復する鸚鵡同然である.これは正に,「読書について」でショウペンハウエルが警告していることそのものである(と,また鸚鵡になってしまっているなと反省する).
特に現在は,身の回りに情報源が溢れているのだから,いくらでも調べることに時間を費やせる.しかしどこかで違和感を感じているのは私だけではない気がする・・・
・・・
と,こんなことを考えていたら,"Google effect"と題した論文が先月のScience誌に載っていました.
http://www.sciencemag.org/content/early/2011/07/13/science.1207745
本文は精読していませんが,心理学実験をやった結果,被験者の学生たちは情報そのものを覚えるよりも,コンピュータのどこでその情報を保存してあるかを覚えやすい傾向があることがわかったようです.
つまりGoogleなどの情報技術が身近な存在になることで,記憶を外部化する効率化現象(=Google effect)が起こりつつある,という主張でしょう(間違ってたらすみません).
しかし(ここからは個人的意見ですが),自分の考えをまとめるためには,やはり記憶は外部でなく内部に置いて,じっくりと考える必要があります.頭ではわかっていても,身近にインターネットや本があると,それを参照して満足してしまうことが多いので,気をつけたいと思います.また,いくらでも情報を得る手段があって,気になることを際限なく調べられる環境だからこそ,いかに情報を削るかが本当に重要です.技術は技術として単純に存在していますが,いかにそれを取り扱って更なる人類の進歩に繋げるかは決して単純ではないです.何か最後は当たり前のことを書いてしまいました.それでは.
【日記の最新記事】

